人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

第23回AI美芸研「生命美学と環世界」

    • 人工知能美学芸術研究会よりお知らせです。第23回AI美芸研は「生命美学と環世界」と題し、早稲田大学のmetaPhorestを主宰する岩崎秀雄と、『どもる体』の著者でMITより招聘され出国直前の伊藤亜紗をお招きして開催されます。会場は今年創立50周年となる美学校、日時は3月24日(日)15時開始、懇親会は微生物料理です。みなさま奮って御参加ください。

開催概要

  • 【名称】

    • 第23回AI美芸研「生命美学と環世界」
  • 【日時】

    • 2019年3月24日(日)15:00-19:00(開場14:30)
    • ※終了後、懇親会(微生物料理)(23:00まで)
  • 【会場】

  • 【講演】

    • 岩崎秀雄(アーティスト、metaPhorest主宰、早稲田大学理工学術院教授)
    • 伊藤亜紗(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)
    • 中ザワヒデキ(美術家/人工知能美学芸術研究会代表)
    • ※講演後、全体討論の時間を設けます。
    • ※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
  • 【参加費】

    • 2,000円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
    • ※入場は先着順、受付開始は開演30分前(14:30)です。来場者が60名を超える場合は、立ち見、もしくはご入場いただけない可能性もございます。
    • ※懇親会(微生物料理)へのご参加は、別途1,500円頂きます。
  • [主催]

    • 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

講演内容

  • 「人工細胞の生命美学:生命をつくるということ」
    岩崎秀雄(アーティスト、metaPhorest主宰、早稲田大学理工学術院教授

    • 「生命」は複合的な概念であり、「人間がいようがいまいが、生物なる対象に宿る特性」であると見なす立場もあれば、「感得者との間主観的な関係性に宿る体験」と見なす立場もある。それは二項対立的なものではなく、ひどく複雑で多様な、不安定な境界面を構成している。僕は「生命に関する多様な観方が織りなす複雑な境界」を読み解きつつ、その一部であり続けるような姿勢を「生命美学」と呼んできた。一つには、芸術や美について考えることと、生命について考えることに、ある程度の重なりがあると思われるからでもある。人工知能に芸術が可能か?という議論は、人工知能は生き得るのか?という問いと少し似ている。だが、残念ながら僕のAIリテラシーは著しく低い。そこで、人工細胞を題材に、いくつかの哲学的なトピックを紹介しながら皆さんと議論したい。 キーワード:外部世界の内部表現、生命認証としての慰霊、希薄化されたアニミズム、人工鑑賞者、生命と岩石、物質概念、遺伝暗号、体内時計
    • ※生命美学プラットフォームmetaPhorest主宰の岩崎秀雄は、実験生物学、生命文化誌、現代美術分野で研究、制作。著書『<生命>とは何だろうか:表現する生物学、思考する芸術』。文部科学大臣表彰。(※文責・中ザワ)
      https://www.facebook.com/iwasaki.hideo.5
    • 岩崎秀雄(アーティスト、metaPhorest主宰、早稲田大学理工学術院教授
  • 「制御のジレンマーー人工知能の身体とどもる体」
    伊藤亜紗(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)

    • 人間の体は、うまくやろうとすると、かえってうまくいかないことがある。制御しようとする意識そのものが、身体の運動にとっては阻害要因となるからである。この制御のジレンマが障害としてあらわれたものが「吃音」である。吃音の当事者は、リズムや特定のキャラクターなどのパターンにしゃべるという運動を部分的に任せることによって、「自分の体から降りる」工夫を密かに開発している。しかしこの工夫も、依存しすぎるとかえって柔軟性が失われてしまい、症状に転化するだろう。一方、もし人工知能が身体を持つとすれば、それは人工的に構築されたものでありながら制御を超えている必要があるだろう。彼らに可能な身体とはどのようなものなのか。吃音を手がかりに考えたい。
    • ※伝説の批評誌『REVIEW HOUSE』を11年前に創刊した伊藤亜紗の専門は、美学、現代アート。著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』『どもる体』他。4月よりMIT客員研究員。作品も制作する。(※文責・中ザワ)
      http://asaito.com/
    • 伊藤亜紗(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)
  • 「喜舎場盛也の文字と色:方法とアウトサイダー」
    中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)

    • 浦添市の施設に通う喜舎場盛也は、紙面を手書きの漢字で埋めていく作品が有名だ。余白の取り方ひとつ取っても、我々には定かではない一定の規則性が感じられ、魅力につながっている。私はかつて文字を画素とする作品を展開し方法主義を提唱していたため、喜舎場には以前から着目していたが、彼が5年ほど前から取り組むようになったのは色のドットの作品である。これは、私が文字を画素とした際に拠り所とした印象派の色彩分割と筆触分割の理論を、結果的に彼も知っていたことを示唆する。2017-18年の「人工知能美学芸術展」では、喜舎場の漢字シリーズもドットシリーズも展示した。人工知能が到達し得る「知」について、ここを起点に考えたい。
    • ※中ザワヒデキという表記の美術家名は医学部在籍時より使用。バカCGを経て方法主義宣言、新・方法主義宣言、人工知能美学芸術宣言。ビットマップ3D特許。著書『現代美術史日本篇』。元・文化庁メディア芸術祭審査委員。
      https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/
    • 中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)