人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

第25回AI美芸研
「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら・1」

    • ・8/24(土)14:00-
      ・AI美芸展の展覧会場 The Container 向かい
    • 表現の不自由は頻発する。本年1月当会がJ氏を招聘しようとして主にアカデミズムの研究者たちから受けたバッシングは、短絡的で不当なものばかりであった。現在、東京・中目黒の The Container で開催中のAI美芸展「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」はまだ、御高覧可能です。
      さて第25回AI美芸研は、そのAI美芸展の関連企画として、展覧会場の向かいに位置するインマヌエル中目黒キリスト教会オアシスホールにて、8月24日(土)14時より行います。
      御登壇者として、音楽情報科学・雰囲気工学研究者、東京理科大学情報科学科助教の大村英史、ならびに政治学者、音楽評論家、慶應義塾大学法学部教授の片山杜秀をお招きします。
      皆様奮って御参加ください。

開催概要

  • 【名称】

    • 第25回AI美芸研「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら・1」
  • 【日時】

    • 2019年8月24日(土)14:00-17:30(開場13:30)
  • 【会場】

  • 【講演】

    • 大村英史(音楽情報科学・雰囲気工学研究者、東京理科大学情報科学科助教)
    • 片山杜秀(政治学者、音楽評論家、慶應義塾大学法学部教授)
    • 中ザワヒデキ(美術家、AI美芸研代表)
    • ※講演後、全体討論の時間を設けます。
    • ※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
  • 【参加費】

    • 2,500円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
    • ※入場は先着順、受付開始は開演30分前(13:30)です。来場者が100名を超える場合は、立ち見、もしくは御入場いただけない可能性もございます。
    • ※懇親会への参加は別途料金です。懇親会のみの参加は御遠慮ください。
  • 【カタログ】

    • 展覧会カタログ(8.5x8.5インチ・日英併記・カラー・56頁、The Container刊、2000円)は、当日研究会会場または展覧会場にて御購入可能。
  • 【備考】

  • [主催]

    • 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

講演内容

  • 「情報科学的観点からの音楽における情動と創造性 」
    大村英史(音楽情報科学・雰囲気工学研究者、東京理科大学情報科学科助教)

    • 音楽は音の時間的な構造であり抽象的な表現に過ぎない。それにもかかわらず、あらゆる文化に存在し人間の情動に影響を与える不思議な媒体である。さらに、老若男女を問わず多くの人間は即興的に口笛や鼻歌を奏でるような音楽的創造性を持っている。創造的な作編曲を計算機に自動で行わせようとする試みは1959年から行われはじめ、人工知能研究が確立されたダートマス会議とほぼ同じ時期であることは興味深い。本講演では、人工知能に通ずる自動作曲を俯瞰しつつ、音楽の音の情報だけでなく音以外の情報にも注目し、情報科学の観点から音楽における情動と創造性について検討する。
    • ※情動に基づいたメロディの自動生成等を研究する東京理科大助教の大村英史は、先月刊行されたデイヴィッド・コープ著『人工知能が音楽を創る:創造性のコンピュータモデル』の共同訳者の一人である。(※文責・中ザワ)
      https://sites.google.com/site/hidefumiohmura/
    • 大村英史(音楽情報科学・雰囲気工学研究者、東京理科大学情報科学科助教)
  • 「宗教・キッチュ・交響曲 または感動するためには凡庸な類型が必要であるということ」
    片山杜秀(政治学者、音楽評論家、慶應義塾大学法学部教授)

    • クラシック音楽史において、19世紀のロマン派音楽は「キリスト教の礼拝の代替物」と位置づけられることがよくあります。そういう位置づけに特に該当するのは、ブルックナーとマーラーに頂点を見いだす巨大な交響曲の流れでしょう。巨大な交響曲は、当然ながら巨大なコンサート・ホールで大勢の聴衆を集め、感動的に演奏されるのがよろしいわけで、それはまさに教会での礼拝の世俗化であり、神なき時代の新しい宗教の形態であり、信仰による救済の夢が美による陶酔のいっときの夢に変わるのであり、そこには興奮と涙が不可欠でしょう。陶酔と興奮と涙を導く類型が、長い時間と様々な背景を累乗させながら、作り上げられたと言えると思います。類型の反復。そこには必然的にまがいもの的性格も招来されますが、類型が「感動の条件反射の回路」を設定するのですから、キッチュでないと人は感動できないことにもなります。20世紀以降のクラシック的な音楽は、ハリウッドからソヴィエト連邦まで、そのキッチュ性においてこそ役立つとみなされたのではないでしょうか。しかも、交響曲とは、それは宗教やアニメやゲームのように世界観を与えうる音楽の形式でもあります。そんな交響曲は、平成以降の日本では、麻原彰晃から佐村河内守へという線上で、ひとつの窮まりを見せたと考えています。そういうお話ができたらよいと存じております。
    • ※NHK-FM「クラシックの迷宮」で博覧強記ぶりを発揮する片山杜秀は『音盤考現学』『音盤博物誌』で吉田秀和賞、サントリー学芸賞、『未完のファシズム』で司馬遼太郎賞。専門は政治思想史。慶大教授。(※文責・中ザワ)
      https://ja.wikipedia.org/wiki/片山杜秀
    • 片山杜秀(政治学者、音楽評論家、慶應義塾大学法学部教授)
  • 「AI美芸展“S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら”について・1」
    中ザワヒデキ(美術家、AI美芸研代表)

    • 今は誰も触れたがらない佐村河内守と新垣隆が織りなした一連の事件が、戦争画を描いた藤田嗣治にも比肩する深部を有することは、未だにJASRACから追放を食らったままの『交響曲第一番』の一音一音に刻印されている。本展カタログは、日本語で11000字超の草刈ミカと中ザワの共著原稿「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」を所収する。それはラッセン問題から語り起こし、真のポストモダニストという衝撃を指摘した上で、佐村河内が新垣に宛てた指示書に顕わな芸術至上主義を解題、「人間美学/機械芸術」と「機械美学/機械芸術」の議論に帰着する構成だ。筆者らの脳裏には、これらを丸ごと包み込む新たな交響曲が、賑々しく鳴り響いて仕方ない。
    • ※中ザワヒデキという表記の美術家名は医学部在籍時より使用。バカCGを経て方法主義宣言、新・方法主義宣言、人工知能美学芸術宣言。ビットマップ3D特許。著書『現代美術史日本篇』。元・文化庁メディア芸術祭審査委員。
      https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/
    • 中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)