人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

第38回AI美芸研シンポジウム
「コンセプチュアルウイルス」

記録頁

    • -----人工知能美学芸術展:美意識のハードプロブレム-----
      第38回AI美芸研シンポジウム「コンセプチュアルウイルス」
      12/11(土) 14:30-17:30 @望岳荘研修室

      日本で最も美しい村連合に所属する長野県上伊那郡中川村にて、アンフォルメル中川村美術館、ハチ博物館、旧陶芸館の3館を主会場として、展覧会「人工知能美学芸術展:美意識のハードプロブレム」を好評開催中です。
      今回の御案内は、この枠組内で行われる研究会シンポジウムの3回目です。

      ●ウイルスは無生物と生物の間の存在とされる。そこから「人工半生命」として新概念「コンセプチュアルウイルス」を提唱し、無生物から生物への進化を考える。

      ●「人工知能美学芸術展:美意識のハードプロブレム」出展中の関連作品:
      人工知能美学芸術研究会+水野貴明《コンセプチュアルウイルス》(アンフォルメル中川村美術館アトリエ棟)
      銅谷賢治+クリストファー・バックリー《進化するスマホロボットは何をめざすか》(旧陶芸館)
      川島素晴:コンセプチュアルウイルス音楽(12月12日、NVサウンドホールでのコンサート)

開催概要

  • 【名称】

    • 第38回AI美芸研シンポジウム「コンセプチュアルウイルス」
  • 【日時】

    • 2021年12月11日(土)14:30-17:30(開場14:00)
      ※終了後、いろりなかがわ亭にて懇親会(マタギ料理)※詳細下方参照
  • 【会場】

  • 【講演】

    • 銅谷賢治(沖縄科学技術大学院大学神経計算ユニット教授)
      水野貴明(ソフトウェア開発者、Nexus FrontierTech CTO、Synqa Group CTO)
      中ザワヒデキ・草刈ミカ(美術家、人工知能美学芸術研究会)
      ※講演後、全体討論の時間を設けます。講演と討論は日本語です。
      ※撮影と実況があります。記録動画を後日公開します。
  • 【特記】

    • 本研究会は「人工知能美学芸術展:美意識のハードプロブレム」の一部です。
      同展「3館共通展覧会鑑賞パスポート」をお持ちであればどなたでも参加できます。
      https://www.aibigeiken.com/exhibition2021/
  • 【参加費】

    • 受付で「3館共通展覧会鑑賞パスポート」を提示し、参加費をお支払い下さい。
      ▶一般1500円 ▶中川村在住者および勤務者・小中高生1000円 ▶未就学児無料
      ※お支払いは現金にてお願いします。
      ※「3館共通展覧会鑑賞パスポート」はArtStickerまたは受付でも購入可能です。
      ※書籍『S/N』の参加優待券御持参の場合、500円お引きします。
      ※定員50名です。 yoyaku@aibigeiken.com 宛に事前予約推奨とします。
      ※感染症状況によっては定員数減等の措置をとる場合がございます。
      ※終了後、いろりなかがわ亭にて懇親会(マタギ料理)18:00-21:30。
      5000円(翌日朝食付)。感染対策のため上記メールアドレス宛要事前予約。
  • 【主催】

    • 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)
  • 【備考】

    • 展覧会が開催されているアンフォルメル中川村美術館、ハチ博物館、旧陶芸館は17:00閉館です。シンポジウム後の入場はできません。予め御覧頂くか、宿泊し翌日に鑑賞されることを推奨します。「展覧会パスポート」をお持ちの方は望岳荘宿泊代割引がございます(素泊まりのみ・予約の際にお申し出ください)。

講演内容

  • 「強化学習ロボットの報酬の進化」
    銅谷賢治(沖縄科学技術大学院大学神経計算ユニット教授)

    • かつてロボットや人工知能は、人により設計されたルールを入力に適用するだけのものだったが、ディープラーニングと強化学習の組み合わせにより、ロボットや人工知能は複雑な行動を自ら経験により学習できるようになった。強化学習は外部から与えられる「報酬」を最大化する行動則を獲得する枠組みであり、それはより速く走ることであったり、ゲームのスコアを稼ぐとこであったりする。ではロボットや人工知能は、自らの報酬を発見し選択することはできるだろうか? できるとしたらそれはどんなものになるだろうか?
    • ※人間がさまざまな運動のしかたを学習する脳のしくみに興味を持ち、機械学習とロボット工学の視点から、脳の神経回路と物質の働きを解き明かすことをめざし研究を進めている。2004年春に沖縄に移住し沖縄科学技術大学院大学の設立準備に関わり、開学の2011年に教授、副学長に就任。2018年Donald O. Hebb賞受賞、2019年Ironman Taiwan年代別2位入賞。第14回AI美芸研登壇。
      https://groups.oist.jp/ja/ncu
  • 「コンセプチュアルウイルスの作り方」
    水野貴明(ソフトウェア開発者、Nexus FrontierTech CTO、Synqa Group CTO)

    • コンセプチュアルウイルスの設計や開発の過程を振り返りながら、どのようにしてこの作品が開発されたのか、その仕組み、構造はどうなっているのかについて、解説していきます。またその制作及びウイルスを環境内で育てる過程で得られた知見、考察を行っていきます。
    • ※ソフトウエア開発者。大学では分子生物学を学び、Baidu/DeNAなどを経て現在はAI企業 NexusFrontierTechの共同創業者CTO。著書に『Web API: The Good Parts』『コンピュータウイルスの謎』など。第30回AI美芸研登壇。
      http://takaaki.info/about/
  • 「コンセプチュアルウイルスのコンセプト・2」
    中ザワヒデキ・草刈ミカ(美術家、人工知能美学芸術研究会)

    • 原始地球の物質空間にかつて生命が出現したように、電磁的仮想空間に電磁的人工生命を出現させることができるだろうか。生命ではありつつも生物ではない自然界のウイルスが生命誕生の鍵を握るのならば、そうした視点からのコンピュータウイルス研究が有り得るはずだとコロナ禍以前から考えていた。けれどもコンピュータウイルスは悪事を働くものと法的にも規定される。ならば人間視点の善悪を超越する言葉が必要で、それが造語であるコンセプチュアルウイルスのコンセプトだ。以上、昨年4月30日に開催された、第30回AI美芸研 x DOMMUNE「自然ウイルス/コンセプチュアルウイルス」での口上からの抜粋再掲。今回はさらにこれを作品として実現し、「群知能」とともに展覧会の要のひとつとしている。
    • ※人工知能美学芸術研究会(AI美芸研):人工知能と美学・芸術に関する領域横断的なテーマを追究する研究会であり、その成果を作品として発表するアーティスト・グループでもある。美術家の中ザワヒデキと草刈ミカを中心に、総勢29名の発起人が集い、「人工知能美学芸術宣言」をもって2016年5月に発足した。
      https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/
      http://www.mika-kusakari.com/
    • 中ザワヒデキ・草刈ミカ写真